【R4年版】投薬料の基本!内服薬・頓服薬・外用薬の見分け方とは?

投薬

投薬とは、医師が患者さんに薬を投与することをいいます。

医師は、患者さんの症状や状態に合わせて、どのような薬をどれくらいの期間投与するか考えます。

また、薬剤師は、医師から指示された薬を調合したり、薬袋に詰めたりします。

このように投薬料を算定する場合には、ただ薬の値段を計算するのではなく、医師や薬剤師の手間賃も含めて考えていくことになります。

「院内処方」と「院外処方」

投薬といっても、患者さんに薬を渡す方法には次の2通りがあります。

医療機関の中で薬を渡す → 「院内処方

医療機関外の薬局で薬を渡す → 「院外処方

レセプトではコード番号がそれぞれ異なり、算定の仕方も違います。

「院内処方」 → 投薬料(コード20)

「院外処方」 → 処方箋料(コード80)

ここでは、投薬料(コード20)について詳しくみていきます。

投薬料の構成

投薬料は、次のように構成されています。

  1. 薬材料(コード21・22・23)・・・薬の価格を点数に変換。
  2. 調剤料・・・医薬品を調合したり、袋や容器に入れる時の手間賃。
  3. 処方料(コード25)・・・患者さんの症状に合わせてどのように投与するか考える手間賃。
  4. 麻薬等加算(コード26)・・・使用した薬剤に、麻薬や向精神薬などがあった場合に加算。
  5. 調剤技術基本料(コード27)・・・薬剤師に対する手間賃。

投薬料はこれらの項目を合算していくのですが、処方内容等によっては算定しないものもあります。

また、大事になってくるのが、内服薬、頓服薬、外用薬の見分け方です。

投薬の場合、カルテには薬剤名が書かれているだけでこれら3つの区分は書いていません。

区分によって算定方法も変わってくるため、どの区分になるか自分で判断していく必要があります。

投薬の区分

投薬に使用される薬剤は、大きく2つに分けられます。

・内用薬 → 飲む薬

・外用薬 → 飲まない薬

このうち内用薬は、いつどれだけ飲めば良いかが決まっているもの(内服薬)と、症状に応じで臨時的に飲むもの(頓服薬)に分けられます。

・内用薬 → 内服薬、頓服薬

・外用薬 → 外用薬

投薬料は、内服薬(コード21)頓服薬(コード22)外用薬(コード23)の3種類に分けて算定していきます。

どのように判断していけばいいのか具体的に見ていきましょう。

内服薬(コード21)

内服薬は、内用薬のうち、いつどれくらい飲めば良いか決められているものです。

例1) A薬 3錠 (1日3回、毎食後 7日分)

Aという薬を3錠、7日分出しています。

飲み方は、1日3回、毎食後に服用してください、という意味になります。

例2) B薬 2錠 (分2 × 14T)

Bという薬を2錠、14日分出しています。

14Tの「T」は、何日分という意味です。「TD」と表記されることもあります。

飲み方は、分2で、1日2回に分けて服用してください、という意味です。

このように、「分〇、〇日分」のような、いつ、どれくらいの量を、何日間飲めば良いか定められているものは内服薬として算定します。

頓服薬(コード22)

頓服薬は、内用薬のうち、「熱が38度出たら服用」、「痛みが出たら服用」など、症状に応じて臨時的に飲むものになります。

例1) A薬 1錠 (2回分、発熱時頓用)

Aという薬を、1回1錠服用し、2回分だします、という意味になります。

例2) B薬 2錠 (3P) 

Bという薬を、1回2錠服用し、3回分だします、という意味になります。

「P」は、何回分の意味で、「包」と記載されることもあります。

また、「熱が出たら服用」などのコメントは記載されていない場合もあります。

このように、「〇回分」、「〇P」、「〇包」と記載されていれば、同じ内用薬でも頓服薬として算定します。

外用薬(コード23)

外用薬は飲まない薬で、身体の外部に用いるものです。

湿布薬、貼付剤、軟膏、点眼、座薬、トローチなどがあり、薬価表の「外用薬」に記載されています。

例1)A軟膏 8g 4本

Aという塗り薬8gを、4本だします、という意味です。

「軟膏」は塗り薬で外用薬になります。

例2)B坐剤 2個 3日分

Bという坐剤を2個、3日分だしています。

何日分とありますが、「坐剤」なので外用薬になります。

例3)C貼付剤 4枚入り 5箱(1日4枚使用)

Cという貼り薬4枚を、1日4枚使用して5箱出します、という意味です。

どれくらいの量をどのように使用するか記載されていますが、「貼り薬」は外用薬です。

このように、〇g、〇個、〇枚、〇ml、〇瓶など、外用薬はいろいろな表記がありますが、薬価表の外用薬にあてはまるものはすべて外用薬として算定します。

まとめ

・院内処方は投薬料(コード20)、院外処方は処方箋料(コード80)で算定する。

・投薬料は、薬剤料、調剤料、処方料、麻薬等加算、調剤技術基本料から構成される。

・投薬料(コード20)は、内服薬(コード21)、頓服薬(コード22)、外用薬(コード23)に分かれる。

・内服薬・・・いつ、どれくらいの量を、何日間飲めば良いか定められているもの

・頓服薬・・・症状に応じて臨時的に飲むもの

・外用薬・・・身体の外部に使用するもので、薬価表の外用薬にあてはまるもの

投薬料を算定していく場合は、まずこの区分が判断できることが大切になります。

次からは薬剤料の算定方法を学習していきましょう。

 → 【投薬②】薬剤料の算定方法!算定の単位とは?レセプトへの記入方法

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